2019夏アニメ1話ほぼ全部観たから感想書く

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はじめに

 今期のアニメが3話くらいまでしか配信されてない世界線からこんばんは。最近は色々あってアニメを観る手が止まっていたので、今更ながら3話を楽しみにしつつ感想を書いています。最新話は面白いですか?そんなわけで基本的に2話までの内容。視聴に際してニコ動のコメントやらツイッター実況やらは封印してたので、それを見るのが今の楽しみです。
 「ほぼ」としたのは、長く続いている作品(声優オリンピックことシンフォギアシリーズとか)を1から追っかけている途中だったり、そもそも新作を全部把握していなかったり等の事情があったため。「とある〜」って何年前の作品だっけ。
 「あ、このアニメ面白いやん!」しか書いてないようなブログではあるけれど、実は「もし(私がそうだったように)アニメを楽しむことができない日々を過ごしている誰かがいつの日かまたアニメを観たくなったとき、モチベーションの炎にくべる薪にでも使ってもらえたら良いな」って思いながら書いています。ご参考までに。

配信情報まとめ(放送情報を除く)

  • ~独占…対象サービスでしか配信してない
  • ~のみ見放題…対象サービスでのみ全話見放題。その他のサービスでは有料配信。
  • ~のみ最新話無料…対象サービスでのみ最新話見放題。その他のサービスでは有料配信。
  • 言及なし…複数サービスで全話見放題/最新話無料。

 私はTVでアニメを観ない(BS見れないし、TOKYOMXもAT-Xも受信できない)ので、配信情報はこれ以外の手段についてのみ書いています。
 なお、独占配信系タイトルは放送時点でのものであり、放送終了後に他の配信サイトでも配信が開始される場合があります。

囲い込みタイトル一覧

感想

 上の作品ほどモチベ高め。それっぽく並べてあるけど、作品同士の優劣は付けていません。ご容赦ください。

荒ぶる季節の乙女どもよ。

 今期の「家族と一緒に観るのが困難なアニメ」暫定1位。マジで勘弁して。
 原作:岡田麿里 漫画:絵本奈央による別冊少年マガジンで連載中の漫画が原作。岡田麿里が引き続き本作の脚本・シリーズ構成を担当している。同氏による脚本のアニメは『ひそねとまそたん』以来?
 制作はLay-duce。元請けは去年の『RELEASE THE SPYCE』ぶり。監督は安藤真裕、塚田拓郎の連名。制作協力としてスノードロップがクレジットされているので、それぞれの現場監督っていうことなのかな。例えば1話は原画、動画をLay-duceが、2話は原画、動画をスノードロップが担当している。
 塚田拓郎監督が過去に手がけたLay-duceの作品としては『いつだって僕らの恋は10センチだった。』があり、あっちがHoneyWorks原作だったこともあってか本作のOPEDはHoneyWorksが楽曲を担当している。両作とも高校生の思春期がテーマで、あっちはわりとキラキラした恋愛ドラマなのに対しこっちは「リアルな高校生を描くテレビドラマ」みたいなアニメになっている。思春期の女子っていう文脈では『女子高生の無駄づかい』っぽいけど、内容はもっと「性の目覚め」に全振りしていて割と硬派だった。作中で主人公たちが純文学に傾倒している様子が印象的だったけど、ある意味これも純文学である(もし純文学だったら主人公はSEXしてた)。純文学から「性」に興味を持つって割とあるあるだよね(今はようつべとかあるからそうでもないか)。そこからのアプローチが部員それぞれ違うんだけど、どれもリアルで生々しい。黒沢ともよが自身のラジオ番組(河野ひよりゲスト回)で言ってた*1けど、アフレコ現場でも「あらゆる言葉が性的な言葉に聞こえるようになっちゃう病を発症してしまった」という話で盛り上がっているらしい。チャットで相手を募るとか「興味本位でSEXしてみたかった」っていう描写は『ドメスティックな彼女』を思い出す。特に2話の菅原氏回では「大人の男性から性の対象として見られる事」というテーマが描かれていてキツい。「股がかゆい!」で笑った。そんな部員たちを見ていると『ひそねとまそたん』っぽさがあるよね。恋愛なんて一度も意識したことがなかった女の子、アセクシャルな女の子、性的な視線を極度に嫌う女の子、etc。
 また、周りのクラスメイトの感じもリアルで、曽根崎先輩の件では「いじめの一歩手前くらいのクソみたいな雰囲気」を丁寧に描いてる。いやーキツイ。曽根座先輩の泣き方がリアルで好き。
 曽根崎先輩に限らず、みんな表情豊か。表情の豊かさと眉毛の可動域は相関してるって最近知った。コミカルな表情も多彩な一方、1話では思春期に狼狽する主人公の感情の機微を丁寧に描いてるし、それに負けず劣らず河野ひよりの演技がトップギアに入ってる。落ち込んでるときのボソボソ声も良いし、1話ラストの「自身が思春期であることに気づいてしまったシーン」の疾走感もすごく良かった。挿入歌のチョイスも最高すぎる。アラサー的にはもはや「思春期=ノスタルジー」なのか。作品全体の劇伴は比較的柔らかい雰囲気で、これだけはHoneyWorks作品っぽさを感じる。実はガーツミーツボーイなアニメなんだろうか。
 その1話では主人公の幼馴染みが出るんだけど、主人公が同級生男子の肉体的成長に戸惑うキッカケを与える役割だったりとか、当の幼馴染みが実はエロいこと考えてたという事にショックを受けるとか、めちゃくちゃ会うのが気まずいのに親がそんなことを意に介さず、距離を置く事ができないとか、描き方がやっぱり生々しい。申し訳ないが高校生男子の一人部屋を勝手に開けるのは絶対にNG。
 余談。やっぱり10GAUGEのOPは素敵。PV作るマン以外の活動も、ロード・エルメロイOPとDr.StoneOPとか文ストOPEDとかめっちゃアクティブ。調べてみたら従業員が7人しかいない*2んだけど、マジ?
CHiCO with HoneyWorks 『乙女どもよ』〈TVアニメ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』オープニング主題歌〉 - YouTube
CHiCO with HoneyWorks 『乙女どもよ』〈TVアニメ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』オープニング主題歌〉

彼方のアストラ

 週刊少年ジャンプ+で連載された篠原健太による漫画が原作で、制作はLerche。監督は去年の作品『ハクメイとミコチ』の安藤正臣。漫画のコマみたいな演出すき。というか監督アレ好きよね。脚本は同じくLerche安藤正臣監督の作品『がっこうぐらし!』でシリーズ構成を務めた海法紀光。実質がっこうぐらし(課外授業)。本作は「学校行事の遠足に行ったら遭難しちゃったので、生還するために皆で力を合わせて頑張る」的なお話なので近からずも遠からず。
 とにかくネタバレ厳禁!って原作ガチ勢の吉田尚記アナがニコ生で言ってた*3。ので、ニコ動やアベマTVのコメントを見ないほうが楽しめるっぽい。物語の結末から逆算してキャラクターやら何やらを作っていったため、あらゆる要素が伏線になっているらしい。原作は既刊5巻で完結済み、全編アニメ化(やや早足気味?)するので、孤独にアニメを楽しもう。
 ネタバレを避けながらも他の人と一緒に楽しみたい人向けに、音泉で配信されている公式ラジオ番組がおすすめ。(ネタバレを全部検閲した上で)他人と感想を共有できるのはありがたい。パーソナリティは黒沢ともよ。同じく音泉で配信されていた『結城友奈は勇者である』のラジオ番組並にクソガキ感満載の楽しいラジオになっている一方、演技論や演出論の話になると途端に真面目に語ってくれる。ともあれ楽しそうで何よりです。
 そんなメインキャストは、オーディションではなく全員指名。原作ガチ勢の吉田尚記アナ曰く「キャスト完璧すぎる」とのこと*4。てかキャスト豪華だな。すごいのは、このメンツがほぼ毎回アフレコに集結できるようスケジュール管理されているっていう。会話劇が中心なので、セリフ回しのテンポ感や連帯感を大事にしているみたい。メインは宇宙サバイバル的なお話だけど、シリアスからギャグまで振れ幅のある会話劇が好き。てかギャグのテンポ感よ。カナタ(CV.細谷佳正)とルカ(CV.松田利冴)とキトリー(CV.黒沢ともよ)のツッコミがキレッキレだし、シリアスを醸すキャラとそれに怯えるキャラ、そして笑顔で和ますキャラとか構成が素晴らしい。回しすぎて話が進まねえ!各カットの尺についてもそれぞれの演技に合わせて絵の方を調整しているらしく、全体的に優れたテンポ感に。話の展開もすごく良くて、さっきのシーンに出てきたアイテムが次の展開に繋がるキッカケになる演出を貫いている。そのため少なくとも2~3回は観たほうが面白いアニメ。
 なお1話は1時間SPで放送され、配信のほうは前後編に分かれている。そんな1話冒頭からもう好き。緊張感のある音楽、SE、呼吸音、その他。くるくるまわる恐怖は『Gravity』とか思い出す。顔のドアップにも耐えうる絵の綺麗さはさすがLerche(キャラデザ・総作監:黒澤桂子。あそあその壮絶なキャラデザをした人)。その後の日常~癒やされる風景~緊急事態等メリハリがつよくて映画みたいな展開と、それに合わせた劇伴もめっちゃ良い(劇伴は横山克信澤宣明の連名で、Lerche作品『恋と嘘』と同じ)。光の差し方も綺麗で、宇宙空間に差す恒星の無機質な光、2話の森に差す陽光や木漏れ日の暖かさ、それに対して船内の暗さが不穏な印象として対比されてたり。夕日のレンズフレア良いなぁ。
 映画といえば、ずーっとシネスコサイズ。映画かな?映像の印象としては、特に目元のアップが映る時に余計な情報がカットされる分エモく感じる。そういう意味ではキャラの心情に寄り添うカット多いよね。リフレインをつかった演出を非常に巧みに使っているので、1話からめっちゃエモい。キャラの心境変化を丁寧に描いてて、わずか30分ちょいなのに感動した。青春してるなー。
www.onsen.ag
TVアニメ「ハクメイとミコチ」PV第1弾 - YouTubeyoutu.be

ヴィンランド・サガ

Amazon Prime Video独占

 パイレーツ・オブ・カリビアンならぬバイキング・オブ・ヴィンランディアン。『プラネテス』でおなじみ幸村誠による、月刊アフタヌーンで連載中の漫画が原作で、11世紀頃の北欧で活躍したバイキングを描く時代劇。
 NHKにて3話まで一挙に放送されたので、とりあえず3話まで視聴推奨?制作は『進撃の巨人』でおなじみWIT STUDIO。監督は『進撃の巨人』で3DCGプロデューサーを務めた籔田修平。本作は基本的に作画アニメだけど、アクションの映える海戦シーンは3DCGが多用されているみたい。開幕から凄まじいアクションシーンが続く。カメラをくるくる回しながら複数人の殺陣を描くって控えめに言ってヤバイんだけど、3DCGアニメと作画アニメを駆使してメッチャ熱い絵になっている。ありえないくらいカメラワークが活き活きしているのは3DCGの最も魅力的な要素なのかもしれない。当時の戦争は文字通り人海戦術なので、遠くまで船や兵士が動く戦闘シーンすげえ。
 物語の序盤は、戦場を生き抜いた戦士と、戦に憧れる田舎の若者についての話。トールズには同情しかない。「いい戦士になるぜ、あの子は!やっぱあんたの血だよ、トールズ!」て。当の本人が、家にあった剣を見て「綺麗…」と目を輝かせるシーンが強烈だった。単純に親と子の物語でもあり、バイキングという英雄に憧れる時代の物語でもあり。当然、登場人物は屈強なおっさんが多いため、キャスト表が銀英伝みたいになっている。
 日常生活のシーンでピアノを基調とした音楽がめっちゃ美しい(音楽:やまだ豊)。からの民族音楽であったり、ラストに壮大な音楽を持ってきたり。1話は全編に渡り作画熱量が高く、ほとんど映画じゃんみたいな作品になっている。
 物語の舞台はWIT STUDIOの作品『魔法使いの嫁』のご近所、北欧(まほよめは現代のイギリスが舞台で、たまーに北欧に行く感じ)。背景はまほよめと同じくBambooが担当しており、やっぱり遠景がとても綺麗。「デンマークに山はない」でお馴染み雪山とか流氷とかフィヨルドとか。航海が多い分、背景で魅せるシーン多め。
 EDは去年のWIT STUDIO作品『恋は雨上がりのように』に引き続き、作曲:比内翔太 歌:Aimer。ほんとイケボよね。それに対し、サバプロによるOPのパワーがめっちゃ強い。あれって喉潰れないのかな…
youtu.be

Dr.STONE


 主人公 思った以上に ネギだった(心の一句)
 原作:稲垣理一郎 作画:Boichiによる、週刊少年ジャンプで連載中の漫画が原作。制作はトムス・エンタテインメント。監督はキネマシトラスの作品『メイドインアビス』で助監督を務めた飯野慎也(実ははてブロを開設している)が務める。いい最終回だった。
 科学で世界を取り戻す。ざっくり言うと「体力」や「法律」から開放されたDASH島みたいな感じで、ファンタジックな現象から始まる展開とは対照的に科学的アプローチにこだわったストーリーになっている。あ!ここ鉄腕DASHで出たところだ!チートはほぼ使わず知識や体力だけでサバイバルしていく。思いつきでどんどん実験していくやり方はやっぱりDASHを思い出す。漂流モノの『彼方のアストラ』と比べてあんまりミステリー要素が強くない。
 2話からは特に彼らのサバイバル生活にフォーカスしていく。生きていくために必要な要素は一通り描いていくため、いよいよDASHじみてきた。最後のキャプションがDASHと同じで草。
 サバイバル生活とは別の縦軸として2話で提示されたのが「文明を取り戻す」ということの倫理的な側面。悪人もみんな復活させるん?とか。他のキャラたちが持っている価値観と対比しながら、「科学の申し子としての正義」を描いていくのかな。気になるのは、宗教を描くかどうか。宗教は心の拠り所であり、かつ文明において生活規範を共有する手段だったりするけど、それが非科学的な側面を内包している場合どう修正するのか、とか。
 すごく森が綺麗。ファンタジーみのある楠の生え方すき。やはりアニメにおいて木は根に命が宿るんじゃないだろうか。あと木材の断面も美しい。家のはしごに使ってる木材の表面とかすごく丁寧に描かれている(背景:美峰)。
 ジャンプの作品らしく、キャラの表情や動きがとてもコミカル。地味な作業シーンでネタに困るというあるある展開はマイクラ実況してて痛感したところだけれど、これは観てて全く飽きない。表現としてタイムラプス撮影使ったり、マジで実況動画見てるみたい。
 1話の壮大な展開、壮大なBGM。劇伴は加藤達也(オケのひと)、堤 博明(ギターのひと)、YUKI KANESAKA(R&BやJAZZのひと)の連名という豪華なメンツ。サントラほしい。
ponte.hatenablog.com
www.ntv.co.jp

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-

櫻子さんの足下には死体が埋まっている』のスタッフによるミステリー作品。「魔眼蒐集列車」と書いて「レール・ツェッペリン」と読む。

最低限のあらすじFate作品観たこと無い人向けにFate初心者が説明するっていう地獄絵図)

  • 世界では長い間、なんでも願いが叶う聖杯を求めて魔術師たちが戦う「聖杯戦争」が秘密裏に行われていた
  • エミヤシロウくんを主人公とする「第5次聖杯戦争」を描いた作品が「Fate/stay night
  • その10年前に行われた「第4次聖杯戦争」を描いた作品が「Fate/Zero」(著者:虚淵玄
  • Fate/Zeroの主人公であるウェイバー君の10年後を描いたスピンオフ作品がこれ(著者:三田誠
  • それぞれの作品は著者が異なるため、同じ世界線とは限らない。強いて言えば『衛宮さんちの今日のごはん』が正史に近いらしい。

 制作はFate作品でおなじみufotableからTROYCAに。TROYCAには『Fate/Zero』で監督を務めたあおきえいが所属している。でも本作の監督は『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』監督の加藤誠。『やがて君になる』メッチャ良かったよ!やが君6話のスタッフコメンタリー内であおきえい氏が「本当は演出までやりたかったんだけど、忙しいのでできなかった」と言っていたのでてっきり本作の監督業のことだと思っていたのだけれど、まさかのオリジナルアニメを作っていたという。『id:INVADED』撮影快調。
 「スーパーバイザー」とかいう関わっているのか関わっていないのかよくわからない同氏だが、主に「Fate/Zeroとのつながりを強めるためのアドバイザー」という役柄とのこと。特にウェイバー君とエルメロイⅡ世の繋がりを描く0話は自ら絵コンテを担当していたりする。そんな0話だけど、主人公の成長がすごい。えらく色男になった。それより中の人である浪川大輔の演技、すごすぎない?ウェイバー君…だよね?今の自分と10年前の自分を対比するカットが多く使われているのが非常にエモい。ちゃんとキャラの性格を「10年で変わったところ」と「10年経っても変わらないところ」の両方を描いてるのがすごく好き。というか作ってる人がウェイバー君を好きすぎる。
 変わっていない部分としては、音楽は他のFate作品でおなじみ梶浦由記が担当している。同氏が作曲したOPは珍しくインスト曲。もしかしたらKalafinaが歌っている世界線もあるかもしれない。
 で、本作は他のFate作品と違い聖杯戦争そのものをメインには描いていない。ファンタジー系ミステリー作品みたいな位置づけ。Zeroでウェイバー君が水質調査しながらキャスターを探す話があったけど、実質アレの延長みたいな作品になっている。
 1話完結のミステリーという構成は『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』と似ている。あっちはラストが比較的心温まるような余韻で締めくくる形だったのに対し本作はややシリアス寄りで、やりきれない気持ちが残るような締め方に。どっちも好きよ?とはいえ虚淵玄脚本によるZeroよりこっちのほうが遥かにマイルドなので観やすい!むしろ平和!
 そんなZero観てて思ったけど、Fate世界の魔術設定がすごい細かい。Zeroも大抵サスペンス要素やミステリー要素のある作品だけど、読み解くための鍵として魔術の機序や原理がふんだんに使われていて、確かにミステリー作品として十分成り立つ世界観だなーって。だって、後出しジャンケンでなんでもアリだとしらけるじゃん。あと本作ではエルメロイ先生直々に解説してくれるのでとっつきやすい。0話では「呪いとは」「呪い返しとは」「上位の魔術師に呪詛を使うと?」みたいな部分に触れながら、エルメロイⅡ世にかけられた呪いを巡って犯人を探すお話。これだけ見ても、魔術考証すごいなーって(魔術考証:三輪清宗)。
 やが君でも思ったけど、本当にキャラの、特に女子の瞳の作画が美しい。2話のグレイちゃん戦闘シーンヤバかった。Zeroでアレだけしゅごいアクションシーンを見せられた一方、本作は趣向が異なる上スタジオが変わったのもあり戦闘シーンは無いと踏んでたのだけれど、結構あった。君らサーヴァント並に動くやん。ちなみにエルメロイⅡ世は魔術の素養に欠けるのであんまり動かない。あと各話の印象的なカット(主にアクションシーン)について制作過程をまとめたムービーをTROYCA公式ツイッターが毎週公開しているので、興味のある人は是非アカウントをフォローしてね!
 あとTROYCA作品で言えば、やっぱり背景すき。ufotableの作品と違い本作ではTROYCAと縁のあるスタジオARAが担当している。やが君でもそうだったけど、家具や柱に使われている木材の、経年による傷の描き方がすごく良い。屋内の背景ではダントツでARAの背景が好き。


id-invaded-anime.com

炎炎ノ消防隊

 シャフトっぽいソウルイーター。『ソウルイーター』でおなじみ大久保篤による、週刊少年マガジンで連載中の漫画が原作。ソウルイーターに続きダークヒーローちっくな作風。OPラストカットみたいな表現が印象的。というか原作者ってずっとこのテイストなのよね。『B壱』もそうだった気がする。1クールで終わりなのかな?
 監督は『メカクシティアクターズ』『クビキリサイクル』等、シャフトでアニメを作っていた八瀬祐樹。監督に限らず、キャラデザの守岡英行は『傷物語』でキャラデザ・総作監を務めた人だし、キーアニメーターの三輪和宏、メインアニメーターの大梶博之、松浦力もシャフト作品に縁のあるメンツだったりする。でも制作はdavid production。なんとなくギャグパートのノリがメカクシティアクターズっぽい。アイキャッチのセンスとか。部屋を光線でバサッと明暗に分断する構図とかシャフトっぽくて、原作の作風とマッチしてて好き。でもdavid production。これはある意味新房昭之らしさの系譜ってことなのかな。
 1話は世界観の説明と主人公の動機づけを強調。ヒーロー(消防士)にあこがれて頑張る話。化物を追い払って街の平穏を守るっていうシナリオはソウルイーターみがある。あっちが序盤ゆるい感じだったのに対してこっちは最初からシリアス。いや出動準備なのに歩くんかーい!
 ダークファンタジーたる所以の一つに、消防官のメイン武器が発火能力っていう。放火する消防官。そのため、高い戦闘適性を持つ主人公が人外扱いされるっていう自己矛盾を抱えている設定すき。敵はFOで言うところのフェラル・グールで、消防官=グールみたいな感じ。
 人が突然凶暴化して云々→ゾンビ系っていうモチーフが多いけど、それこそ『甲鉄城のカバネリ』みたいに大抵感染拡大しちゃうじゃん。でもこっちは凶暴化→周囲を破壊(放火)なので、感染拡大することは「理論上」ありえない点で異なる。あくまで街の平和を守る人たちというポジションが崩れないようになっているみたい。消防官なので隊員みんなムキムキ。特にマキさんのマッチョな作画が素晴らしく、たくましい肩と体術が素敵。
 で、「人間」と「焔ビト」の境界線上にいる主人公の描き方がめっちゃ良かった。赤い光(炎、敵意、焔ビト、過去)と、青い光(団結、ヒーロー、約束、未来)を駆使した演出。そういえば物語シリーズでも赤い光と青い光の演出あったね。幼少期のシンラが着てる服、青いシャツに赤いマントが大人シンラの消防服(青)と炎(発火能力)の暗喩になってるのすげー良いよね。
 アニメーターの 命を燃やす 火の作画。特に冒頭、炎よりも黒煙の作画が特にヤバイ。また「どうせキャラが止まってても炎のアニメーション書かなあかんし、いっそ動かしたれ」的な潔さすら感じる1話ラストの戦闘シーンマジですげえ。主人公の体術が発火能力の仕様上かなり独特な動きなんだけど、重心の制御がきれいに作画されていて素晴らしい。1話最後のロケット回し蹴りとか、アニメならではの魅力よね。1話の戦闘と対比して、2話の焔ビト戦は静かなのに存在感があり、「動と静」みたいになってる構成すき。
 その他にアニメ化に際してすごく╭( ・ㅂ・)و ̑̑ ぐッ!ときたのが、スチームパンク調の町並みが非常に美しいところ。ロングカット多くて嬉しいな(背景・美峰)。テーマ的にも『甲鉄城のカバネリ』みがある。あっちは和風ダークファンタジーだからまた違う感じの町並みが多いけど。
 2話は光と影の演出がすごく印象的。主人公の顔に指す影、暗い部屋と光る防護服、眼光、炎。夕日が差すラストのシーンも綺麗で好き。あと「鎮魂とか言ってるけど、要は体の良い人殺しであることに変わりはない」という視点が2話にして語られているのが良かった。消防官の宗教的側面も重要な意味があるんだよね。
youtu.be
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ダンベル何キロ持てる?

 『うちのメイドがウザすぎる!』で何かに目覚めた動画工房の新しい1ページ。ダンベルのピクトグラムすこ。原作:サンドロビッチ・ヤバ子 作画:MAAMによる、マンガワン裏サンデーで連載中の漫画が原作。ちなみにサンドロビッチ・ヤバ子は『ケンガンアシュラ』の原作者。というわけで「JKの皮を被ったおっさんアニメ」その1。
 制作は動画工房。監督:山崎みつえ、脚本:志茂文彦というスーパーつよつよタッグ。動画工房が誇るチーム太田(ガヴリール、UMR、うざメイド等)並に信頼の厚い監督だと思ってる。山崎みつえ監督による動画工房作品はキャラの等身が高く、あと男子が魅力的よね。本作のキャラデザは菊池愛(『多田くんは恋をしない』のサブキャラクターデザインの人)なのもあり、目元が特に多田くんっぽい。あと毎カット必ず可愛く見える角度でバッチリ決めてくるあけみちゃんかわいい。
 本渡楓みたいな声だと思ったら、ファイルーズあいでした!誰!新人さんの起用は山崎みつえ監督らしさを感じる。過去作である『月刊少女野崎くん』でも『多田くんは恋をしない』でも当時新人の小澤亜李石見舞菜香を抜擢しているよね。特に本作では監督自ら音響監督を務めるため、監督の意向が強く反映されたキャスティングって感じなのかな。ディレクション的には「今どきのJKっぽさを出して」ってことらしい。ちなみに彼女は筋トレガチ勢。他にもマチオさん役の石川界人も言わずと知れた筋トレガチ勢なので案の定筋トレの話で盛り上がってるみたい*5。2人で生放送特番とかやってくれないかなー。
 ストーリーとしては、ひょんなことからボディビルの世界に足を踏み入れた女子高生の日々を描くアニメ。ラブコメな『月刊少女野崎くん』やラブストーリーである『多田くんは恋をしない』と違い、本作はそれこそ『けものフレンズ』『ゆるキャン▲』のように「視聴者を”何か”に目覚めさせるためのやる気スイッチ」系アニメ。あらゆる角度から視聴者をこちら側に引きずり込もうとしてくる。ちなみにテイストはギャグ寄りなので観やすい。
そうそう、ベンチプレスってこんな感じで大変よね
そうそう、筋肉に負荷をかけてトレーニングする楽しみってあるよね
そうそう、初期の筋肉痛はマジで動けないよね
そうそう、ガチのスクワットってめちゃくちゃキツイんだよね
そうそう、続けるのが大事なのよね
そうそう、ガリガリの子より主人公みたいな子のほうが筋肉つくのよね
いや、だから食うんじゃねえよ。
 で、なんでこれを動画工房が制作したのかといえば、そう。お兄さんがぬるぬる動くのである。「いやいやww筋肉メインっつてもぬるぬるアニメーションしないから動画工房がやっても魅力無いでしょww」って思っていた時期が私にもありました。『うちのメイドがウザすぎる!』で何かに目覚めたみたい。明らかに筋肉の作画熱量が上昇してて草。ある意味動画工房じゃないと作れないタイプのアニメと言える。
 男性だけでなく、主人公含む女子のフェティッシュなカット多い。個人的に『炎炎ノ消防隊』のマキさんくらいマッチョな方が好きだけど、市民プールにいるバッキバキ女子は流石に草。いやジムのプール行けよ!
 『はねバド!』を観てバドミントンの魅力にハマった諸兄ならこのアニメを観た時には既に筋トレを始めてるとは思うけど、それを後押しするための本編パートが設けられている。ニュアンスとしてはけもフレのしんざきおにいさん並に正確な知識を持った解説動画。「AbemaTVでアニメの合間に流れてくる筋トレCM」という例え、つーたーわーれー。科学的根拠に基づくダイエットや筋力トレーニング理論。「〇〇は体に悪いらしいよ~」じゃなく、(大まかではあるけど)まさかデータの出典にまで言及するとは恐れ入ります。もう実質ストレッチマンでいいんじゃないかな。
 OPや、解説の曲の中毒性が高い。特にOPリードボーカルの歌詞が好き。\ッ!キレテルヨッ!/も良いけど、「腹筋6LDKかいっ!」が声に出して読みたい日本語すぎる。「お前の腹筋、やばくね?」を最も美しく言い換えてるんじゃないだろうか。かつ
ふっんろえるでぃーいっ
は音として「か行」のリズム感がすごく気持ち良い。腹筋6LDKかいっ!歌ってる石川界人のハキハキした発声の良さも相まって頭の中でヘビロテが止まらない。
OP「お願いマッスル」作詞:サイドチェスト烏屋 作曲:サイドチェスト烏屋、シックスパック篠崎。誰だよ!
ED「マッチョアネーム?」作詞:サイドチェスト烏屋 作曲:サイドチェスト烏屋、シックスパック篠崎。だから誰だよ!
 よく考えたらうざメイドのEDもこんな感じだったよね。相当評判が良かったと思われ。てか実写OPに出てるの才木玲佳さんやん。
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通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?

 ラスボスとパーティを組まされたRPG。実質お母さんが主人公。なろう小説…ではなく、富士見ファンタジア文庫で刊行中の、井中だちま氏によるライトノベルが原作。母親の薄い本って需要あるんですか(小声)
 制作は今期の『ダンジョンに出会いを求めるの間違っているだろうかⅡ』でおなじみJ.C.STAFF。監督は『ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-』そして先の春アニメ『ぼくたちは勉強ができない』の岩崎良明。てか、ぼく勉って分割2クールだよね…?
えっ!? 分割2クールの合間で別作品の監督を!?
 内容は高校生の息子とお母さん(CV.茅野愛衣)の関係性にフォーカスを当てたファンタジー。「主人公がひょんなことから(ゲームのような)異世界に転移し、世界を救う旅に出る」ではなく「主人公がひょんなことから(異世界のような)ゲームに転移し、αテスターとして旅をする」という話。お母さんが2回攻撃になる理由が「一人1本しかもらえない剣を、2本同時に抜いた」っていう、テスターっぽい理由で好き。「主人公にお母さんがついてきちゃった」というより「右も左も分からないお母さんをサポートするために主人公がついてきた」みたいな感じになっていて主人公が若干不憫。脚本を赤尾でこが担当していることもあり、あくまでお母さんにフォーカスを当てた作品なのかも。ちょ、母さん!余計なことしないで!
 NPCなのかPCなのか分からない感じの王様、ラスピリに出てなかった?総じて脇役の個性がめっちゃ強いため、ノリの軽いギャグアニメに。まず開幕新井里美さん。原作は知らないけど、アニメでは明らかに白瀬さんが中の人の影響を受けて独特な雰囲気に。序盤のノリが高橋留美子劇場みたい。ちなみに\チャッチャラ~/はアドリブ。
 ゲームシステム上、母に強めの補正がかかっている。そのためタイトル通り母親がチーターに。2話では主人公と同じ目に遭ったαテスターと合流するけど「ゲームの進行」と「母との関係」が強く関係してるみたい。思春期の子供にとってゲームとは「現実の問題から目を逸らすための一時的な避難場所」だったりする(体験談)のに、そのクリア条件が「現実の問題(親との関係)と向き合うこと」って中々に鬼畜である。母も息子もキャラデザが大人っぽいのは、「おねショタ」とかじゃなく「人間対人間」という描き方をしたいからなのかな。お母さんの歌うED曲ほんと草。昭和か!
 あと、お母さんがパーソナリティを務めるWEBラジオおすすめ。初回~6回目くらいまでは本編の放送前ということもあって作品についてのトークは少ないけれど、お母さん自身の母親とのエピソードトークや、リスナーからの母子エピソード紹介等優しい話題が多い。聴いていて癒やされる。親子リスナーからそれぞれメールが届いたりする本ラジオは「親世代と子世代をつなぐアニラジ」という貴重な存在に。タイトルコール言えないお母さんかわいい。お母さん、てっきり今回のラジオだけはお酒飲まないと思ってたけどそんな事なかった。普通に制作スタッフたちと酒盛りしながらラジオしてて草。
youtu.be
www.youtube.com

まちカドまぞく

 シャミ子の保護観察日記。9月参戦決定!まんがタイムきららキャラットで連載中の、伊藤いづも氏による漫画が原作。
 去年は非常に多くのきらら枠アニメが放送されたけど(ゆるキャン▲(参戦済)、スロウスタート(参戦済)、こみっくがーるず(参戦済)、はるかなレシーブ(ピックアップかなたゲットできた!)、アニマエール!(参戦済)、となりの吸血鬼さん(コミックキューン))実は今年に入って放送された作品は『えんどろ~!』(オリジナルアニメ)のみにとどまっていた。意外。
 監督は、おなじくきららキャラットで連載されていた作品『GA 芸術家アートデザインクラス』(参戦済)の監督を担当した桜井弘明。シリーズ構成は最近だと『ヒナまつり』でシリーズ構成を担当した大知慶一郎。というわけでほぼギャグ。制作はJ.C.STAFFで、きらら作品を手がけるのは2017年の『うらら迷路帖』(参戦済)以来。キャラデザはうららに引き続き大塚舞。でも正直、大塚舞の手掛けたデザインの中では『のんのんびより』っぽいなって思った。顔のアップがめっちゃ可愛い。
 ストーリーとしては、世界規模の魔法少女 vs 街角規模の魔族が戦いを繰り広げる日常系で、主人公はまちカドまぞくの方。『侵略!イカ娘』みたいな。
 シャミ子が非常に弱いので「非日常への急転直下」に絶対ならないことを担保している。結果「魔法少女をぶっ殺す使命」が、彼女の行動圏であったり友人関係に良い影響を与えるきっかけとして機能していて、とても優しい世界。うどんのくだりでほっこりした。
 特にシャミ子と桃の関係いいよね。知り合い以上親友未満みたいな。全力で考えた挙げ句お小遣いでうどん注文して満足するシャミ子を見て、1万円でエビを大人買いしたイカ娘を思い出すなど。なるほどじゃないが。2話の中でさり気なく名前呼びになるのめっちゃ好き。
 桃に限らずあらゆる会話のベクトルがほぼ全てシャミ子に向かっており、みんなでシャミ子を愛でるっていう構成になっている。イカ娘と違い誰もがシャミ子の目的に協力的(協力?)で、とても微笑ましい。また当人は優れた喜怒哀楽表現を駆使して全力でフリに答えてくれるので、観てて飽きない。打てば響くタイプ。
 そんなシャミ子を演じるのは『あそびあそばせ』『かぐや様は告らせたい』等でSE(アドリブ)に定評のある小原好美。本作もちゃんと反映されてた。主人公の常に全力な感じや、一方で集中力に欠ける感じがマッチしてて好き。本人曰く「大沢事務所のマネージャーに「アホの子キャラのオーディションが来たら、まずここちゃんに回すね」と言われた」とのこと*6で、今後もこんな感じの役が多くなる模様。
 他のキャスティングでいうと、本作の音響監督である岩浪美和が関わったJ.C.STAFFの作品『アリスと蔵六』に出演していた鬼頭明里、大和田仁美、高橋未奈美が本作にも参加している。縁、感じるよねー。てか鬼頭明里と大和田仁美の声ひっく。シャミ子以外にハイトーンボイスの子がほぼいないっていうのも「会話のベクトルがほぼ全てシャミ子に」っていう点を意識した演出なのかな。ちなみに鬼頭さん地声は結構低いのよね。
 そんな桃を含む同級生やモブ含めて全員がギャグを回していく。古典的なSEと記号で怒涛の展開。変身バンクで笑かすのやめろ。『GA 芸術家アートデザインクラス』とノリや画作り、SEのチョイスがよく似てる。
 背景はスタジオ・ユニ。スタジオ・ユニが関わったきらら作品でいうと『わかば*ガール』や『あんハピ♪』(参戦済)があるけれど、それらと比べて写実的。1話ラストはシャミ子一家の日常風景にすごく情緒があってすき。比較的山間の、田舎っぽさを感じる風景にはどこかノスタルジックなものを感じる(舞台は多摩川沿いの郊外都市がモデル?)。キャラデザも相まってめっちゃ『のんのんびより』みが。
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からかい上手の高木さん2

Netflixのみ見放題

 に! ←かわいい。ゲッサンで連載中の、山本崇一朗による漫画が原作。公式HPのURLがとてもかわいいので優勝。
 スタッフ的には1期からほぼ続投。脚本が横手美智子待田堂子&堀田文から加藤還一&伊丹あき&福田裕子に。
 1期最終回の「席替え」のあとから始まるエピソードなのかな、時間が経過するタイプの作品だった。席が変わっていて╭( ・ㅂ・)و ̑̑ ぐッ!と来た。二人の!距離が!更に縮まっているッッ!1期は毎話絶叫しながら観ていたけれど、2期も結局同じ日々を迎えている。
 寄りの絵が綺麗。特に目元の表情が豊かになった?公式ラジオで中の人が言っていたけれど、絵の演技が更に豊かになったので演技が楽しいって。特に2話の殺人にらめっこがヤバイ。高木さんのサイド髪がマフラーの上に乗っかって、モフッてなってる感じが非常にこう、╭( ・ㅂ・)و ̑̑ ぐッ!って。
 1期に引き続きOPを大原ゆい子、EDを高木さんが担当。相変わらず曲のチョイスがどストライク。PVがもうめっちゃ良かった。
 そういえば上級者向け円盤特典に、バイノーラルで録り直した立体音響版高木さんが収録されているらしい*7。1期円盤の特典には「高木さんの名前入り体操着」が入ってたっけ。企画したスタッフのレベル高すぎない?
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女子高生の無駄づかい

 女子高生になった『三ツ星カラーズ』の日常。コミックNewtypeで連載中の、ビーノによる漫画が原作。
 制作は、高橋丈夫監督率いるパッショーネ(って書くとイタリアンマフィアみたい)。助監督はさんぺい聖で、このメンツによる作品は『臨死!!江古田ちゃん』を除くと去年の『citrus』以来。その前には『ひなこのーと』を制作しており、割と女子高生をテーマにした作品にご執心なのかしら。
 キービジュアル的に「主人公(担任♂)と女子高生のラブコメ」のように見えるけれど、「女子高生3人組と愉快な仲間たち」という感じ。ギャグアニメ。ショートアニメかと思いきやフル尺。特別何かが起こるわけでもなく、毎日何気ないことで一喜一憂する思春期真っ只中の女子高生を描く。「モテてえ!!」「めっちゃ尊敬されてえ!!」「ドチャクソ絵うまくなりてえ!」等漠然とした欲望にやたら突き動かされる様は懐かしさすら覚える。絵作りはシンプルにただひたすら喋り続け、本当に些細なことをキッカケにふわっとしたボケとツッコミがひたすら続く。『男子高校生の日常』みたい(あっちは高松信司節が強い)。
 今期、女子高生の青春を描く作品に『荒ぶる季節の乙女ども』があるけれど、あっちは「性の目覚め」の描写が生々しいのに対し本作は「モチベの低さ」が生々しい。ひたすら「モテたい」と叫ぶけど何をするわけでもない。漫画家になるため頑張ろうと決意するけど即寝る、とか。あるある。あっちが思春期の山ならこっちは思春期の谷。
 メインキャストは今勢いのある新人さんが…ということはなく、かなり芸歴の長いメンツが揃っている。メイン3人が赤﨑千夏、戸松遥豊崎愛生て。まず山田の絶妙なウザいセリフと表情が赤﨑千夏の演技とマリアージュしていて、「赤﨑千夏さんってそういやこういう人だったっけ」てなる。咀嚼音がマジで汚くて草。ほいでその都度ツッコミのニュアンスを変えている戸松遥。「毎回レパートリー変えてみてください」っていう漠然としたディレクションに答えるため努力した結果らしい*8。やっぱ声優さんってすげえ。音響監督を明田川仁が担当したアニメは割と声優に演技を任せるディレクションが多い印象なので、本作も全体的にういう感じなのかな。
 そして公式ラジオ番組が普通にラジオとして面白い。メインパーソナリティがみんなベテランなのもあるし、作品そっちのけで「最近のJKってどんなん?」という女子トークをひたすら炸裂させている。楽しそうで何よりです。特に赤崎さんと興津さん(ゲスト)のやり取りがバカとワセダっぽくて好き。
 あと高校生が頑張って撮影した風OPいいよね。『ひなこのーと』OPもそうだったけど、絶対ライブで歌えなさそうな曲作るじゃん。めっちゃ好きだけど。
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ソウナンですか?

 孤島を舞台にしたゴールデンカムイみたいな汚いゆるキャン。ショートアニメ。あ!これ鉄腕DASHで見たやつだ!原作:岡本健太郎/作画:さがら梨々による、週刊ヤングマガジンで連載中の漫画が原作。岡本健太郎はリアルハンター(免許持ち)で、自身の経験を生かした漫画も書いている。つまり本作における鬼島さんは原作者に相当。JKの皮を被ったおっさんアニメその2。制作のEzo'laによる元請け作品は『ハッピーシュガーライフ』に続き2作目で、監督含めスタッフはほぼ続投。絵の雰囲気はやっぱりセクシー。グロもあるよ☆
 ストーリーとしては、ひょんなことからサバイバルを始めたJKの話。絶望的な状況の中、みんなで右往左往しながら生きる術を探す…ことはなく、メンバーにガチ勢がいるので順調にサバイバルが進んでいく。ノリが全体的にギャグ調でまとまっているため観やすい。
 他でもない作者がサバイバルガチ勢のため、描き方がガチ。実際に遭難した場合、生命維持に必要な要件を順序立てて解説しながら実践していく点は『Dr.Stone』よりも具体的。「体温が維持できなければ3時間で死ぬ」とか。視聴者の遭難が捗りそう。
 中でも食事周りの描写がめっちゃ詳細でグロい。というか食事シーンが本編。昆虫食なんかも出てくるので、苦手な人は注意。特に2話…セミ、マジで無理かも…。「ビン(漂着物)の中身みんなで食べようぜ!」の件はDASH島で見た。まさかアニメでも見る日が来ようとは。そういやTOKIO、ウニもワカメも食ってたよね。
 何気に劇伴を立山秋航が担当している(けもフレゆるキャン等で劇伴を担当してる人)。同氏の劇伴が流れる自然の中、野性味あふれる食事をする様はまさにゆるキャン
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グランベルム

 スーパー魔法少女ロボット聖戦。『こみっくがーるず』でおなじみNEXUSによるオリジナルアニメ。制作はNEXUSで、監督はNEXUS作品でおなじみ渡邉政治。監督・渡邉政治、キャラ原案・大塚真一郎、劇伴・末廣健一郎というスタッフ構成は、NEXUSが制作協力として関わった『Re:ゼロから始める異世界生活』を思い出す。NEXUSは歴史の浅いスタジオではあるけれど、いよいよオリジナルアニメ(しかも30分枠)を制作できるスタジオになったのね。よく「若いスタジオにとってオリジナルアニメ制作が悲願だったー」なんて話を聞くけれど、そこらへんどうなのかな。
 ストーリーとしては、ひょんなことから主人公がロボット聖戦に参加する話。とはいえロボットアニメというより魔法少女モノの作品という色が強い。ただし魔法少女によくある「世界を救うために人身御供になってよ!」というわけでもなく、基本的には「自らの出世コースの登竜門として、ロボに乗って戦い勝利を収めなければならない」的な設定みたい。欲望が渦巻く戦場はちっともやさしいせかいじゃなく、結構しんどい。Fate聖杯戦争みたいな群像劇。
 一方で主人公は巻き込まれた一般人なので動機づけどうするんかなーって思ってたけど、2話で描かれた「何でも良いから爪痕を残したい」っていう、生き急いでいる姿はすごく好きだしわかりみが深い。またそれに対しちゃんと正論でNOを突きつける新月ちゃんのやり取りがすっごくエモかった。特に中庭のシーンは新月ちゃんと満月ちゃんが光と影の対比として描かれていて、かつ主人公の導線が光→影に踏み込もうとする暗示ぽくて不穏。美しいBGMも相まって特に印象的だった。
 そんなキラキラしてる魔法少女ちゃんたちが戦闘シーンで『結城友奈は勇者である』並に絶叫しててこわい。主人公を演じてるの、島袋美由利だったの・・・。特に低い声のほうが印象的な声優さん(はねバドのなぎさとか、はるかなのなるみとか)だけど、地声は少し高めなのよね。キャラの表情も絶叫に負けないくらい強く、それこそリゼロの鬼気迫る表情を思い出す。あの眉間のシワね。おーこわ。
 ロボットの戦闘シーンは作画でゴリゴリに動かしていくスタイル。1話の原画がたったの5人…。「こみっくがーるず」5話と10話で一人絵コンテ演出原画をしていた中西和也さんが原画で参加している。何者だろ(アルマノクス総作画監督:ジミー・ストーン アルマノクス作画監督:中西和也)。なお絵は既に完成していて、声を全て録り終わった中の人曰く最後までこのクオリティらしい*9。しっかし戦闘BGMアツいね。
 ロボデザかわいい。サンライズともトリガーとも違う感じ?デザインはジミーストーン。「こみっくがーるず」のED絵を描いた人。ツイッター見ればわかるようにガンダム仮面ライダー大好きっ子みたい。ツイッター質問箱やってるのでみんなも質問しよう。結構踏み込んだ部分まで答えてくれている。
 本作のロボは頭身が低く、独特なデザイン。『プラネット・ウィズ』を思い出す。あっちは3DCGでゴリゴリ動かしていたので戦闘シーンの雰囲気が結構違う。3DCG…遠近いろいろな構図、ゴリゴリ動く格闘シーン。カメラが元気。作画…ビームが多く格闘が少ない。手前と奥の構図が映える。
 あとSEがサンライズの系譜じゃない感じ。ブッピガン!じゃなくてヴーン!みたいな。


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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

 外伝含めて3期。ベルくんが相変わらず神様たちに愛されててほっこり。最近、タイプラプス風の演出を使うアニメ増えたよね。あれどうやってんのかな。毎期ごとに主要スタッフがガンガン入れ替わっていく作品だけど、やっぱりこのアニメの良さが維持されててJ.C.STAFFの層の厚さに関心しきり。
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あんさんぶるスターズ!

 肉体言語で戦う系少年漫画系アイドルアニメ。元はHappy Elementsのゲームアプリ原作。多方面でメディアミックスが行われている作品。もう5年目なんだって。同社の関わった2018年のアニメは『ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-』『Phantom In The Twilight』『メルクストーリア -癒術士と鈴のしらべ-』と、結構作ってる。ファントワは円盤の発売中止でちょっと話題になったね*10。制作はDavid production。監督は、先のクールで放送された男性アイドルアニメ『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』で監督を務めた菱田正和。ライブパートの勢いが似てる。
 「その世界では広く一般化したアイドル活動」を描く作品は基本的に「この世界ではこういうアイドルの出世コースがあって、その中でみんなと切磋琢磨しながらトップスタァを目指すんだよ!」的なお約束があるけれど、2話でメインの子が「アピールの場となるライブでは一番人気のユニットがオープニングアクトを務めるので、オープニングが終わったら客がみんないなくなるクソシステム」という仕組みに対して明確にNOを突きつけている。そこから変えようとする反骨精神にびっくりした。少年漫画じゃん。友情努力勝利を回しそう。特に「吾輩にその価値を証明してみせるがよい!」から始まる中ボス戦とか完全に少年漫画だよね。歌って踊るさまが思った以上に肉体言語だった。
 あれ、主人公のあんずちゃん(CV.坂本真綾)がいるパティーンだった。そういや話題になってた。かなり控えめな演技プランが提示されている模様で、基本は地味子ちゃん。でもメインキャラの前に出すぎず、かつ流れに身を任せすぎず。バランスのいい描き方。声も、ハイトーンの子ともイケボの子ともバッティングしない隙間を縫って演技する坂本真綾さんすごい。なるほど主人公がいると彼らが生き生きしている姿をカメラ目線で描くことができるのね。この辺はキンプリと手法こそ違うけど似ている魅力かもしれない。
 キャラかわいい。いろんなデザイナーが関わっているのでデザインに幅があるよね(アニメーションキャラクターデザインは飯塚晴子下谷智之、長田絵里が担当)。イケメン上級生との雰囲気の差よ。
 あとライブすごい。「キンプリSSS」がソロなのに対し、本作のライブはユニットとして映えるライブになっている。画面の奥行きまで考えて作られた3DCGのフォーメーションも華やかだし、キンプリ並に謎空間だし。さらにアップの決め顔で敢えて作画に切り替えたりと器用なことをしてるし。
 ライブ以外にも作画ダンスシーンがあってすごい。今期David production炎炎ノ消防隊も作ってる上に、さっきまでJOJO5部やってたので割と正念場感なのかもしれない。
 そういえば監督つながりでこないだキンプリとコラボしてたのね。もしかしてアニメでもプリズムジャンプくる〜?
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BEM

「はやく人間になりたーい」改め、「はやくマーベルヒーローになりたーい」の方の妖怪人間ベム
ベラが・・・ベラがJKになっちゃった!(2話の伏線)
ベロが・・・ベロがダウナー系ゲーマー少年になっちゃった!(伏線かな?)
そしてベムが・・・お前だけあんまり変わっとらんやないか!
 著作権保護期間が公表後50年間だから、どの作品も50周年でリメイクしてるんだって。本作は50年前に放送されていたTVアニメ『妖怪人間ベム』のリメイク作品。このアニメのタイトルロゴがホラゲの何かに似てるんだけど、なんだっけ・・・
 制作はランドックスタジオ。3DCGアニメの制作実績が多いスタジオだけど、本作は基本的に作画アニメ。ネトフリ独占配信作品『ソードガイ The Animation』も作画アニメ
 何よりもまずOPが最高すぎる。作詞作曲編曲:椎名林檎、歌:坂本真綾による楽曲はアニメ抜きにしても抜群に好き。椎名林檎による楽曲提供は『昭和元禄落語心中』以来?あっちもすごく好き。ちなみに坂本真綾さんはラスボス?役。OP映像もかっこいい。制作は株式会社ハイパーボール(『ギヴン』OP、『ヴィンランド・サガ』ED、『ナカノヒトゲノム』OPなど)。本編と違った雰囲気の、おしゃれなOP=10GAUGEによる制作だと思ってたので意外。もっとシャレオツOPEDだけ作る会社増えないかな。
 本題。物語としては「妖怪人間が人間に歩み寄ろうとするけど、悪い人間に裏切られて激昂したり落胆したり、でも中にはいい人もいて云々」みたいな感じで、元々の妖怪人間ベムと本質はそれほど乖離してない。勧善懲悪のお仕置きタイムも健在。あとヴィランがめっちゃヴィラン。デザインかわいい。めっちゃ喋るやん。高木渉さんかな?と思ったら檜山修之さんだったwってな感じで毎話ヴィランのキャラが強い。2話とか完全にダンディじゃんよ。
 舞台はちょっと昔のアメリカみたいなとこで、アウトサイド(とアッパーサイド)を管轄する刑事と妖怪人間が、それぞれ難事件を追っていく・・・みたいなやつ。スパイダーマンで見た。あれってエンパイアステートビルかな(背景:スタジオ・ユニ)。そんなわけで全体的に洋ドラっぽい。俯瞰で街を見下す感じのカットとか、建物のデザインとか道の作り方とか多分意識してるよね。ちなみに本作のキャラ原案は『コップクラフト』原作絵の村田蓮爾。どっちも男性キャラのスーツ似合いすぎ問題。
 物語や町並みだけでなく、当の妖怪人間もアメコミに出てくるミュータントヒーローみたいな感じに。お仕置きタイムもベムがマジでアメコミ・ヒーローばりに立ち回っている。かっこいい。スパイダーマンかよ。エフェクト綺麗だな~。
 そして妖怪人間の心理描写が丁寧でエモい。心の機微を描きやすいよう、彼らの性格を落ち着いた雰囲気にしたのかな。てか感情移入の対象はニンゲンじゃないのね。
 あとJAZZYな劇伴が死ぬほどかっこいい。劇伴はOPの演奏も担当しているSOIL&"PIMP"SESSIONSと、美知留による連名。戦闘BGMに昔なつかしBGMの面影をちゃんと残しているってところもアメコミヒーローっぽい。
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COP CRAFT コップクラフト

 「賀東招二先生から「作品を紹介するとき、恥ずかしいから”ハードボイルド”って言わないで!」って言われた」(マトバの中の人談)*11
 ハードボイルドなSFバディモノの作品。『フルメタル・パニック』でおなじみ賀東招二による、ガガガ文庫から刊行中のライトノベルが原作。制作は『てーきゅう』『Wake Up, Girls! 新章』とかでおなじみミルパンセ。本作に限らずミルパンセ作品は全て板垣伸が監督を務めている。ちなみに同氏はミルパンセ代表取締役・白石直子の旦那さん。夫婦経営?の会社なのね。いまのところ全話で監督自身が絵コンテを担当しており、かなり監督の色が強く出た作品になりそう。制作小話はWEBアニメスタイル内、監督のブログで見れるよ!すっげえ大変そうだなって思いました(小並感)。
 バディものって「元相方が死ぬ」みたいなノルマがあるんだろうか。ひょん(死)なことからおっさん刑事と少女騎士ちゃんがバディを組まされ、難事件に立ち向かう話。宇宙人と共生関係にあるSF世界が舞台。SFといっても最近放送されたバディもの『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』ぽさのあるタバコと麻薬と銃に加え、より煙臭い世界観になっている。どっちかといえば『BEM』のほうが近いかも。あと「おっさんと少女」っていう鉄板みがすき。『LEON』『ガンスリンガー・ガール』みたいな。キャラ原案は村田蓮爾。ほんとおっさんの顔が良いよね。
 パッと見『ヒナまつり』の新田とヒナみたいな関係っぽかったけど、騎士という職業が「その世界における、治安維持のための武力」みたいなもんだと考えるとそんなに警察官と変わらないのかもしれないので、奇をてらう組み合わせでもないと言える?それぞれの矜持や捜査手法の違いから来る凸凹コンビ感もちゃんと出てるし。1話だけだと主人公の動機付け、二人が一緒に行動する理由がわかりにくいかもしれない。最初の事件をしばらく追う形になるので、4話くらいまでは観てね!(観てない)
 SF描写といえば、あの宇宙語は原作者自ら(発音まで含め)作ったらしい。ラジオでティラナ・バルシュ・ミルヴォイ・ラータ=イムセダーリャ・イェ・テベレーナ・デヴォル=ネラーノ・セーヤ・ネル・エクセディリカの中の人がラジオで言ってたのは「賀東招二さん自ら異世界語のガイド音声を収録して、それを聴きながらアフレコしている」とのこと。これはワンチャン円盤特典あるで!
 それにしてもセリフ回しがメッチャかっこいい。脚本は過去作同様、原作者であるガトウ先生自らが担当している。1話の
マトバ「こっちは4年組んできた相棒を殺されたばかりだってのに、こんなガキのお守りをしろってのか!」

上司「彼とは、20年の付き合いだった。必要だから命じている。これ以上説明が必要か?」
とか、2話の
マトバ「地球にはな、基本的人権って神様がいるんだ。」
とか。少しけだるげで、ややキレ気味なニュアンスを含む津田健次郎の演技めっちゃ好き。去年のアニメで言うと『ゴールデンカムイ』の、尾形上等兵のお当番回とかすごかった。
 そして1話から早速大立ち回り。少女のほうは騎士という名の魔法使い。銃と魔法(物理)による戦闘なのでアクションシーンが華やか。本作における重要な見どころなので監督がめっちゃアクション原画描いてるらしい。ファンタジーみのない銃撃戦に対し真正面から魔法(物理)で制圧するのかっけえ。『魔法少女特殊戦あすか』っぽい。あっちは「対魔法少女」「対魔法兵器」なのでもっと激しいけど。
 EDはティラナ・バルシュ・ミルヴォイ・ラータ=イムセダーリャ・イェ・テベレーナ・デヴォル=ネラーノ・セーヤ・ネル・エクセディリカの中の人こと、WUG新章でお世話になった吉岡茉祐。やっぱイケボやんなぁ。
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手品先輩

 下手くそ手品おばさん改め変態手品おばさんを描くコメディ。ショートアニメ。週刊ヤングマガジンで連載中の、アズ氏による漫画が原作。
 制作はライデンフィルム。キャラデザは『うどんの国の金色毛鞠』とか『真夜中のオカルト公務員』等ライデンフィルム作品でおなじみ伊藤依織子。目つきのやや鋭い感じが印象的。なぜセーターの胸元にハイライト?まさかボディペイント・・・。監督の臼井文明はうどんで助監を務めた人で、脚本の池田臨太郎もうどんの国の「ガオガオちゃんと青い空」脚本を担当していた人。実質うどんの国2期。
 チーフプロデューサーは麻生一宏。『ソウナンですか?』チーフPでもあり、エロい展開のくだりが似てる。ソウナンですかよりこっちのほうがエロ寄り。
 実際よく見るマジックをネタバレ込みで紹介しつつ、全部オチがエロネタになっているのがいっそ清々しい。1話4~5エピソード構成なのでテンポ良く進む。(あーこの手品見たことある~→そうはならんやろ)x5。
 なによりタイトル、キービジュアルに似つかわしくない手品先輩のキャラクター性よ。気が大きい割にクソ雑魚メンタルだったり、すぐ見栄を張りたがるし、失敗した際、恥を捨ててでも不正して誤魔化そうとするし、あわよくば後輩になすりつけようとする浅ましさも兼ね備えている。クソ過ぎて逆に愛おしい先輩の魅力を楽しむアニメ。
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ナカノヒトゲノム【実況中】

 ストーリー性のある真面目なコラボ実況イベント。ゲーム実況をテーマにした闇のゲーム。駆堂アンヤ役の畠中祐曰く、表題は「ゲーム実況者の有機的なつながり」みたいな意味らしい。pixiv内のWebコミックサービス「ジーピクシブ」で連載中の、おそら氏による漫画が原作。
 制作はSILVER LINK.で、監督・シリーズ構成は去年の作品『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』に続き大沼心・下山健人。ある意味、異世界転移な作品ってことだろうか。違うか。
 おのれキリン!捕らえられた実況者たちが命の危機から脱するっていうストーリーだけど、『約束のネバーランド』ほどホラーでもなく、でもホラー要素が無いわけでもない(監禁ではなく軟禁。なんか学校の合宿みたいな雰囲気になってる)。概ねシリアスだけどテンポの良いセリフ回しとギャグ。とらえどころのない主人公の言動が作品の雰囲気を端的に表しているよね。『ノーゲーム・ノーライフ』っぽいなーと思ってたけど、シリーズ構成の下山健人はノゲノラの6話(しりとり回)と10,11話(ぎゃる☆がん回)で脚本してたのね。
 そんな1話は主人公が「主人公たち」になるお話。バトルロワイヤルでもなければ一緒に脱出を目指す、というわけでもないルールゆえ、参加者同氏の関係が曖昧なまま話が進むサスペンス作品みたい。というわけで主人公に仲間ができました。2話からは結構普通にゲームやってて、「ストーリー性のある真面目なコラボ実況」みたいなアニメに。ゲーム実況者特有の心理描写すこ。ゲームクリアには積極的だけど妙にチキンとか、得意ジャンルにも得手不得手があるとか。実況者あるあるなのかな。2話でキャラの名付けするときの「一時のウケ狙いや気まぐれで初期設定をすると、後々のシリアスシーンで必ずしょっぱいことになります」っていうセリフが好き。あと4人で頭を突き合わせるところの台詞回しと画面回すやつ良いよね。
 劇伴エモいし、挿入歌もエモい。劇伴はfhànaの佐藤純一とTEAM WHIMで、挿入歌はfhàna。個人的にfhànaの曲=『僕らはみんな河合荘』っていうイメージがあるので、挿入歌のシーンは思わずほっこりしてしまう。普通に考えたらホラー以外の何物でもないのだけれど、そこらへんのバランス感覚が特徴的な作品だなぁって。特に2話は絵コンテを澤井幸二(よりもい5話絵コンテとかの人)が担当しており、ギャグっぽい展開からのシリアル展開へ持っていくときに使った陰影表現とか、その後別れるシーンとかかなりエモかった。
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comic.pixiv.net


可愛ければ変態でも好きになってくれますか?

 Doki Doki Literature GJ部。キョロキョロしてないキョロくん、ついにモテ期到来。MF文庫Jにて刊行されている、花間燈によるライトノベルが原作。
 制作はギークトイズ。SBの白戸家CMを始めとするおもしろCM制作会社がアニメ制作に進出したらしく、元請けは先のアニメ『RErideD-刻越えのデリダ-』に続く2作目。でも本作はほぼスタジオセブンが中心になって制作してるみたい(デリダはどうだったんだろ)。ギークピクチュアズのサイトで過去作調べようと思ったけど、ページがくっそ遅い上に分かりにくくて諦めた。
 いまざきいつき監督xスタジオセブンといえば『あいまいみー』から始まり様々なショートアニメでお馴染み。このスタジオがショートじゃないアニメを制作するのは『京町3条目のホームズ』以来3作目。雰囲気が随分違うけど、キャラデザはホームズと同じく伊藤陽祐が担当している。アップの顔が非常に綺麗で好き。スタジオセブンのアニメの中でも特に作画熱量が高い作品に。

パ ン ツ デ ザ イ ン:清水美穂。これいる?
変 態 コ ー ル 総 指 揮:多次元ホイップクリーム。これ誰?

 最初に自然な流れでヒロインの紹介。お前『月刊少女野崎くん』の友田かよ!シナリオ的には「ラブコメの皮を被ったホラー」。各話のラストから本編。ラジオで中の人も言っていた*12けれど「最初はどの女の子も可愛いと思っていた時期が私にもありました」的作品だった。紋切り型のヒロインとラブコメするアニメかと思いきや…云々っていうコメディ…コメディ?主人公(CV.下野紘)のキレッキレなツッコミだけが癒やし。
 最終的に主人公が誰とも恋仲にならなそうな上、告白シーンでドン引きするので「ちょ、お願いですからそういう面を僕に見せるのやめてくださいよ」くらいの距離感に落ち着くのほんと草。キョロくんはまだ「えっ、別に嫌じゃないですけど・・・///」くらいなのにね。
2話はもはやホラー。告白シーンで急に絵の雰囲気、陰影の表現が変わる感じや、主人公に迫るときの構図がラブコメで使うやつじゃない。ドキドキ文芸部かな?
 一方OPの大橋彩香の伸びやかな高音が、本編の雰囲気を全部吹き飛ばすくらい強烈に響いている。歌うっま!
 あと、GYAO!では各話配信に合わせて1分程度のショートアニメ『変好き▽』を期間限定で配信している。内容は『じょしらく』のBパートみたいな感じ。本編と全く関係ねえ!
 余談。本作に先駆けて発売されたドラマCDには、去年引退を発表した今村彩夏が朱鷺原紗雪役で参加している。今村さん、元気かなぁ。
gyao.yahoo.co.jp
seaside-station.net

ありふれた職業で世界最強

 「小説家になろう」にて連載されていた、白米良による小説が原作。

いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい――!?(公式あらすじより*13

アニメ化に関するこれまでの経緯

 表記を見るに、「WHITE FOXアスリードが制作協力」ではなく「アスリードWHITE FOXが制作協力」という形なのかな。そういえば去年もふでやすさんめっちゃ忙しかったよね。ファンタジー系作品で言えば亜細亜堂の『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』や、エイトビットの『転生したらスライムだった件』(2クール)、『ヤマノススメ サードシーズン』のシリーズ構成やってたし。
 一方新スタッフ的には『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』とか『未来日記』とか『ビッグオーダー』とか、アスリード作品でおなじみのスタッフ陣。特に『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』は本作と同じくよしもときんじ監督作品なので、てっきりエロいアニメなのかと思ってた。だって『sin 七つの大罪』とか『じょしおちっ!〜2階から女の子が…降ってきた!?〜』の監督なんだもん。
 動画含めてアスリードがほぼ制作しており、共同制作のWHITE FOXは一部の作業に参加するだけ、なのかな。WTHITE FOXのダークファンタジー作品『ゴブリンスレイヤー』に似てるようで似ていない。
 序盤の展開は先のなろう原作アニメ『盾の勇者の成り上がり』に似ている。形こそ違えど「主人公が世界を憎み、拒絶して孤独に生きようとする」という動機づけは同じ。たてゆうでは1話後半でラフタリアと出会うけど、本作では2話でキービジュアルの子と出会う。やはり「世界から見捨てられた(虐げられた)人間」という部分で主人公が共感する対象として描かれている。グサッ!(心に刺さったときの音)好き。
 ただし描き方に大きく差がある。たてゆうは時系列で描いているため、順調な旅路→急転直下という流れがめっちゃ劇的だったのに対し、本作はクライマックスから始まって回想であらましを描くっていうキル・ビルみたいな方式。回想の部分まで含めて「主人公が絶望しているのはなぜか」にフォーカスしている描き方なので、より短い尺でも絶望感が伝わってくる(たてゆうは1話が1時間SPだった)。
 あと、ここでいう「ありふれた職業」はざっくりいうと「手をパンッ!ってしただけで壁とか錬成できちゃう能力」のこと。面白いのが、闇落ち前は「味方を護るための力」という使い方だった(俺がみんなを守るぜ!的なこと言ってた)のに、味方に裏切られたことで闇落ちしてから「他者(敵味方問わず)を排除するための力」として使い始めること。そう考えると「世界最強」って結構意味深よね。そして2話で金髪ロリ幼女に出会った際、再び他者を助けるために能力を使うっていう流れがエモい。
 サバイバル(レベル上げ)部分はわりとざっくり。戦闘も比較的スタイリッシュさに振ってるのでサクサク進む。このあたりが本作のチート要素で、なんせ銃があるし。2話時点でかなり立て直した。てかめっちゃバカスカ撃つやん。弾、貴重なんじゃ・・・
闇落ちした主人公のデザインとか武器とか敵の感じとかやけに厨ニっぽいなぁと思ってたら、原作者の趣味なのね。ということは金髪ロリ幼女は厨ニ属性?つまり『化物語』の良々々木くんは厨ニ。
 たてゆう他作品と違い、主人公のクラスメイトまるごと転移しているいる。そのため「主人公と世界」「主人公とクラスメイト」2つの物語がある。しかもメイトと物理的に断絶しているので「主人公がサバイバル生活する話」と「クラスメイトたちの群像劇」みたいな、2つの作品を同時に観てるみたい。
 音楽がめっちゃファンタジーしてる(音楽:高橋諒)。絶望ターンからの反撃ターンで音楽もガラっと雰囲気が変わる感じすこ。
 なんせ話の殆どが洞窟なので代わり映えしない風景になってしまいがちだけど、黒を基調とした綺麗な背景はダクソみたいなダークファンタジー思い出す(背景:プロダクション・アイ)。岩壁を観てるだけで結構楽しい。背景で言うと2話に登場する月の模様が地球から見える月と違う仕様が細かいよね。実は重要な舞台装置だったりして。
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厨二好き/白米良さんのマイページ - 小説家になろう

Re:ステージ! ドリームデイズ♪

 八王子(高尾山口駅周辺)のご当地アニメ。中学よーぶよーぶの日常を描く。スタジオちゅーりっぷの背景がめっちゃ綺麗。プリズムステージを目指すアイドル活動がメインの作品だがプリティーリズムシリーズとは無関係。
 「Re:ステージ!」はポニーキャニオンコンプティークによるメディアミックス作品で、スマホゲーが配信中。アニメの制作はゆめ太カンパニーグラフィニカ。作画パートはゆめ太カンパニー、3DCG(ライブ)パートはグラフィニカ的な?
 ストーリーはすごくやさしいせかい。直近の作品だと『八月のシンデレラナイン』みたいなスポ根作品みがある。本校には比較的ガチ勢が多いので、早い段階で甲子園を目指して動き出すみたい。
 2話の話すき。確かに、って思うのは「アイドル好き」から「アイドル志望」になる転換点ってどこなんだろうね。だって「そんなん、ちっとも本物ちゃうわ!ワシが本物を見せたる!」じゃなくて「そんなん、ちっとも本物ちゃうわ!ワシらが本物のマネなんざ100年早いわ!」ってなるよね。オーディエンスからプレイヤーに、っていうのはどのジャンルでもそれなりに高いハードルがあるけど、そこをシンデレラストーリーではなく自らの足で踏み出すっていう描き方がエモかった。
 音ゲーアプリ原作なだけあって音楽が素敵。冒頭のベース音で部屋が揺れた。あと日常パートのコミカルなEDM劇伴かわいい。まるでアイドルモノの作品みたい(劇伴:KOHTA YAMAMOTO)。なお最初は部活スタートさえしていないので、しばらくライブパート無し。でも練習で踊るキャラの作画熱量が高い。中学生の可愛いキャラデザゆえ頭身が低いので、『あんさんぶるスターズ』とは違う雰囲気に。特に指先まで丁寧に描かれてる振り付けがかわいい(振付はすべて同じ人?)。というか、「7~8等身の人間が踊ると魅力的な振り付け」とか「4~5等身の人間が踊ると魅力的な振り付け」に違いってあるんだろうか。ありそうだけど。しいて言うとバストアップのカットで、表情と手の動きに目が行きやすくて可愛かった。
 ところで、スマホにコンパクトスピーカーつないで音を出す描写、そのうちコードレスな描写が定着したりするんかな。でも接続する仕草がわかりにくいか。

異世界チート魔術師

 タイトル回収。ひょんなことから、ファンタジー世界に主人公と幼馴染みが転移しちゃう話。「小説家になろう」にて連載中の、内田健による小説が原作。制作はエンカレッジフィルムズ。『メルクストーリア -癒術士と鈴のしらべ-』のとこ。
 1話からめっちゃ冒険者してる。筋道立てて着実な展開。めっちゃ王道。それにしても非常に物分りの良い主人公たち。1話の展開はテンプレを踏襲してて、2話から本番。というか異世界転移を題材にした作品って1話冒頭で差別化するのは殆ど無理なんじゃないだろうかって思えてきた。
 パワーバランスが意外だった。スーパーつよつよ主人公とクソザコ幼馴染みっていうバランスかと思いきや、EDの、二人が向かい合って立っている姿が「あくまで対等でありたいと願う幼馴染みの心象」と解釈できるくらい幼馴染みがクソ強い。案外、カテゴリ的にはバディものかもしれない。魔法(魔法)と魔法(物理)。
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胡蝶綺 ~若き信長~

 信長の幼少期から始まる大河ドラマ。いい最終回だった。オリジナルアニメ。イケメン補正あり。キャラデザは『サンリオ男子』等の中嶋敦子スタジオディーン中嶋敦子の戦記モノっていうと『薄桜鬼』とか?ちなみに薄桜鬼は新選組の話。後で観ようかな。脚本の笹野恵は薄桜鬼の脚本も書いてたりするので実質薄桜鬼。
 くそう、日本史勉強不足のせいで国名とか大名とか全然分からない!タイトルや1話冒頭で明示されているように、桶狭間の戦いまでを描くだろうと予想。大まかな展開はWikipediaで予習すると結構面白い。描き方は『アンゴルモア元寇合戦記』並に硬派。でも多少のファンタジックな改変もあったりする。例えば『ノブナガ先生の幼な妻』で全裸幼女だった帰蝶が本作ではゼルダ姫みたいな忍者お姫様に。1話ラスト部分の展開とか、なんか英雄譚みたい。少なくとも「うっわ、やっぱ信長って外道だわ」みたいな描き方はせず、あくまで天才軍師という側面を描く模様。あらやだイケメン。
 演技でいうと、パッパに啖呵を切るときノッブの声がワントーン低くなってドスを利かせるのすこ。ノッブの声は幼少期も含め、小林裕介が担当。自信満々な策士の声似合うなぁ。
youtu.be
織田信長(少年期) - Wikipedia

魔王様、リトライ!


 ゲーム制作者=諸悪の根源による世直し珍道中。「小説家になろう」にて連載中の、神埼黒音による小説が原作。制作はエカチエピルカという北海道札幌市にあるスタジオ。2017年3月設立。公式サイトがめっちゃ白い。元請け作品は先のショートアニメ『踏切時間』に続き2作目みたい。本作はショートアニメじゃない。
 自分の作ったゲーム(作ったのが15年前。てことは若い頃作った同人ゲー?)に転移しちゃって云々という感じのファンタジー作品。ヒロインと人相がかけ離れているせいで、もはや「子連れ狼」にしか見えない。魔王様かわいい。表の顔と裏の顔で性格が違うというロールプレイ風なので、オバロや奴隷魔術の主人公みたいなヒロイン属性を持っている。顔が完全にヤクザだけど。声も完全にヤクザだけど。
 主人公がゲーム制作サイドといえば『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』と似てるけど、こっちは同人ゲームくらいの規模なのか、主人公が管理者権限にアクセスできたりするし、世界が主人公に都合の良いよう作られている。設定がガバガバだったり、命名が雑だったり。自らの黒歴史を開陳しながら「なんでだよ!!」とツッコミを入れることで一つ一つ供養していく旅かな?歩く管理者権限なのでシリアス展開も無くのんびり観れる。
 1話でちょこっと語られた、「ゲーム制作者=諸悪の根源」という解釈好き。ゲームで都合の悪いNPCを町ごと削除するという行為を「悪行」と解釈すると、たしかに主人公=魔王だよね。主人公らしく正義感あふれる性格なのに、やってることはマジでヤクザ。龍が如く的な。そういう意味ではゲーム内外でやってることに大差はなく、単に過程の違いと考えれば悪行系主人公はアリよりのアリ。
 全体的に作画熱量が低め。小さなスタジオが自前で30分アニメ作ってるから!今めっちゃ大変だから!1話で悪魔を爆破するシーン、爆発アニメーション作画を木で隠すとことか端々に努力が垣間見える。
 話はそれるけど、最近観た作画熱量の節約演出で好きなのが『京都寺町三条のホームズ』3話の7分頃。「二人は(実在する料亭?で)おいしい食事を楽しみました」ということを表現するのに
1  スマホ画面に「食事前のお膳の写真」が映る
2  画面をスワイプして 「完食した食器の写真」が映る
3  「すごく美味しかったです!」というセリフ
4 スマホを下げると、お冷しか置いてないテーブル(料理を食べ終わったのでお膳を下げた)が映る
って演出してて、美味しいご飯の絵を映しつつ食事シーンをカットするという技になっている。

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ekachi-epilka.jp

最後に

 
 新作全部1話視聴はおすすめしない。初めのうちこそ新作を観れば観るほど楽しみが増えた一方で、数ヶ月に渡って何十作品も追いかけるのはスケジュール管理が難しいため「本当に観たいアニメを観忘れてしまう」という事態にとても悩まされた。私も含めて大抵の人はQOLが低下するのでアニメの視聴はほどほどにしよう。
 最後に、製作者様へ感謝を。今期もまたとても面白い作品を作っていただきありがとうございます。暑い日が続きますが、お体に気をつけつつ制作頑張ってください。陰ながら応援しています。ではでは。

*1:FIVE STARS☆ちゃんねる(MC:黒沢ともよ) - 2019/07/29 19:30開始 - ニコニコ生放送

*2:About | 10GAUGE

*3:『つづきみ』吉田尚記アナと夏の新作アニメPVを一気観するイベント生中継 - 2019/06/28 18:30開始 - ニコニコ生放送

*4:『つづきみ』吉田尚記アナと夏の新作アニメPVを一気観するイベント生中継 - 2019/06/28 18:30開始 - ニコニコ生放送

*5:ファイルーズあいが語るTVアニメ『ダンベル何キロ持てる?』で演じる紗倉ひびきの魅力「セクシーじゃなく、クレイジーかわいいタイプかな(笑)」【インタビュー後編】(超!アニメディア) - Yahoo!ニュース

*6:【新番組】小原好美さんのひとりしゃべり番組『小原好美のココロおきなく』 「超!A&G+」で4月7日(日)~放送スタート! | ゲスト情報・番組情報 | 超!A&G | 文化放送

*7:BD&DVD - 商品情報|TVアニメ「からかい上手の高木さん②」公式サイト

*8:戸松遥のココロ☆ハルカス

*9:

*10:発売中止の作品まで…… アニメの“円盤”は消滅するのか? (1/4) - ITmedia ビジネスオンライン

*11:TVアニメ「コップクラフト」放送記念特番「コップクラフトニコ生広報班」 - 2019/07/15 22:00開始 - ニコニコ生放送

*12:変好きラジオ ~可愛ければ変態でもラジオを聞いてくれますか?~ | インターネットラジオステーション<音泉>

*13:- ありふれた職業で世界最強 公式ポータルサイト

*14:「ありふれた職業で世界最強」アニメ化が決定!! - ありふれた職業で世界最強 公式ポータルサイト

*15:TVアニメ2019年7月放送開始予定!新規キービジュアルも到着! - ありふれた職業で世界最強 公式ポータルサイト